鳥取県若桜町
 高倉山          くらます

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山 行 日 程 2008年10月12日(日)
天   候 晴れ
同 行 者 やまあそさん、OAPさん

 今日は、本当は水剣山のはずだった・・・
 くらますは、今年の3月の残雪期に吉川からスノーシューを利用して登った。ここ最近登りたい山が少なくなったOAPさんが「くらますはどうかなぁ・・・」としきりに口ずさむように言っていた。そのたびに私は「絶対にチシマ笹の激藪やで!」と答えていた。なのに、水剣山をやめてくらますに行くと言う。
 発端はやまあそさんだ。この二人同じ様なルートが頭に浮かぶらしく、お互いに抜け駆けしないように牽制しあっているが、今日は協定締結ということになったらしい。
 千種町の三室高原から大通峠(おおどれとうげ)を抜けて鳥取県若桜町に入り小通峠(こどれとうげ)に9時過ぎに到着。舗装の林道の西側に旧の峠がありお地蔵さんが佇んでいる。
 さて、今日はどんな藪だろう。やまあそさんは「藪なんかあらへんって、楽勝楽勝!」と嘯いている。
 じっとしていて風が吹き抜けるととても寒い。もう秋深しだ。
 準備を整えて9時25分に峠を少し北側に行った切通しの端から攀じ登る。チシマ笹の激藪を想定していたが、その先は植林された杉の低木で1、2年前に下刈りがされている。されていないところを見るとチシマ笹が密集している。もし下刈りがされていなかったと思うとぞっとする。まぁ即撤退でしょう。でも、この下刈りが私たち3人をとんでもない山に導いていくのでした・・・
 下刈りの上を歩くのは歩きにくいが、藪漕ぎより120%楽だ。急斜面だが何とか登っていける。後はこの下刈りがどこまでされているかが問題だ。
 登りが一息つくと高倉山が正面に見えた。

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「切通しの端から取り付く」 「下刈りがされていてラッキー」 「正面に高倉山」

 ここからしばらく緩やかな斜面となるが、だんだんと下刈りの幅が狭くなってきている。でも、どうも高倉山頂上までは調査のためか人が歩ける幅で下刈りが続いている。
 しばらく穏やかな斜面が終わると斜面が急になってきた。急な登りの刈り払われた笹の上は滑りやすく気をつけないと前のめりにこければ笹の切り株が顔をめがけてやってくる。
 その急斜面を登りながら振り返ると天児屋山や若杉の東屋などが見えている。この斜面を20分ほど登ると高倉山の頂上らしいところにやってきた。東を見ると三室山がすぐそこに見えている。
 高倉山には三角点はなく、ピークと思われるところに苔の付いたコンクリート杭が立っていた。

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「急斜面の登り」 「東には三室山が見える」 「高倉山(1137m)に到着」

 時刻は10時15分。この先どんなルートかも不明だから先を急ごう。と思ったら、下刈りはここまで!
 この先は笹薮を漕いでいく。北に向かって70mほど下った鞍部をまず目指す。目指すといっても身の丈ほどの笹が密集しているので方向が分からない。GPSがあるから何とか尾根をキープできているようなものだ。尾根を外れると笹薮の斜面となるので滑りやすく歩きにくい。まぁ下りだから勢いで歩けるからまだましだ。でも、しばらく歩くと笹も低くなりぶなが現れてきた。なかなかよい雰囲気だ。赤く色づいた木も1本立っていた。
 15分ほどで鞍部に到着。その鞍部は40mくらいの長さのヌタ場だった。そこかしこに鹿の足跡がたくさん付いている。ここは鹿の社交場なのかもしれない。

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「少し離れるともう見えない」 「雰囲気の良いぶな林」 「鞍部に到着」

 時刻は10時35分。高倉山までは笹のない楽チンの登り。ヌタ場までは藪の下りの700mの水平移動に1時間掛かっています。
 くらますまで今までの倍の1.5kmの距離で、ここから80m登って1144のピークを越え、また80m下りそして頂上まで120mの登りです。しかもここからは笹の藪漕ぎが延々と続くはずです。
 そこで、「今日はやめて撤退しましょう!」と提案するものの、やまそさんは行く気満々で、「1144のピークを越えたら藪なんかあらへんって!」とまた嘯いている。OAPさんは笑っているだけ。
 行くしかなさそうだ・・・
 ここからの尾根の登りは笹だらけだ。尾根から少し下れば笹がなくなるが、ルートをどんどん外れてしまう。今日感じたことは斜面の笹は滑りやすいから尾根の笹を掻き分けて進むほうが楽だということだ。やまそさんは笹を避けるためにもっと斜面を歩こうというがとんでもない!!!
 笹薮は身の丈の高さの部分も有れば腰の高さまでの低い笹の部分もあり、身の丈からの笹から抜けたときはホッとする。そして身の丈の笹から抜け出すと決まってぶなが現れる。

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「再び笹の中」 「苦労のあとにはこんなご褒美が」

 笹薮が途切れることもなくただひたすら藪の中を泳いで泳いでようやく藪が終わった。ここは3月に吉川から登ってきたところだ。ここからくらますまではもう少し。そういえば西の斜面に眺望の良い場所があったっけ。
 斜面を登っていると右後ろに三室山が良く見える。そういえば、残雪期に三室山から大通峠まで歩いたときはこのくらますがいつも良く見えていたのを思い出し、くらますと三室はお見合いしているように思えた。
 そんなことを考えながら登って左の斜面に入るとススキの原になり思い出の場所に到着した。そこは今年3月に来た雪原の場所で、西に展望があった場所だ。
 ここまでくれば頂上はもうすぐだ。

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「身の丈の笹薮は終わった」 「振り返れば三室山」
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「南西方向を望む」
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「今年3月の同方向」

 この景色をゆっくり楽しみたいが、時間はすでに12時を回っている。先を急ごう。
 と思いながら登っていると、そこから15分でくらます頂上に到着。
 西側は木が邪魔して眺望はないが東側は180度のパノラマだ。

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「頂上に到着」 「今年3月の頂上」 「幻の三角点(1282.1m)」
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「くらます頂上から東方面」

 朝はフリースを着るほど寒かったのにもかかわらず陽気で暖かい。
 40分ほど頂上でゆっくりと山を楽しみ下山に取り掛かります。
 またあの藪を泳がないといけないのかと思うとなんともいえない気分になるが、戻らないと帰れない。
 登ったときに笹を掻き分けたところが分かるかと思っていたら、全くもってどこをどう登ってきたのか分からない。GPSを見れば一目瞭然なのだが、本当にどこを登ってきたのか分からないから困ったものだ。
 何とか歩きやすいところをと思いながら先陣を切って進んでいると「TQF、お前もうちょっと歩き易いところはないんかい!」とOAPさんが後ろでぶつぶつと言っている。こちらとしては何とか隙間を見つけながら歩いているのだが、いかんせん2m先は見えないから出たとこ勝負になってしまう。
 そんなこんなで何とか鹿の社交場まで戻ってきた。
 やまあそさんはここから西の谷を下って林道に直接下りようという。でも、くだりの笹は滑りやすく危険だ。私は高倉山まで登り返したほうが安全だと思ったので、中間を取ってトラバース気味に高倉山の真西にある尾根を下ることにした。
 これがなんと大正解!そこは一昨年位に植林された場所ですぐ直下に林道が見えている。
 この斜面を下って14時40分に無事下山。そこから20分弱林道を歩いて駐車地に到着。
 穏やかな日差しが小通峠を包んでいました。

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「若い植林の下に林道」 「無事下山」 「駐車地に到着」

 くらますは予想通りの笹薮でした。まぁたまにはこのような山も良いものですね。
 そう思えるのも、やまあそさんとOAPさんが一緒だったからこそです。
 今日歩いたトラックです。


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