竹呂山〜三室山縦走

竹呂山

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山 行 日 程 2009年6月 7日(日)
天   候 曇り後晴れ 時々ガス
同 行 者 OAPさん、やまあそさん

 先週3人でこの山を縦走する予定でしたが、天候が怪しいので急遽中止になりましたが、今日決行することにしました。
 この縦走路は、2008年3月の積雪期に一度三室山を通過し大通峠まで縦走しましたが、なんと言っても積雪期なのでなんら問題はありません。
 しかし、無雪期となるとチシマザサが生い茂っており歩くのは相当の覚悟が必要です。それは、丁度10年前にやまあそさんが歩かれていますので、そのレポートも見ていただくと良くお解かりになると思います。
 「いやぁ〜・・・どうなってんねんやろ?」とやまあそさんは感慨深げです。
 渓流山荘を通過し、三室山登山口(最奥の駐車場)に私の車をデポし、OAPさんの車で竹呂山登山口に向かいます。
 前回はここまででしたが、この先に作業用の林道が出来つつあるようです。
 準備を整えて9時15分に出発です。
 登りは、宍粟50名山のガイドブックにあるルートとは別に、昨年積雪期に登ったルートで竹呂山を目指します。
 最初は杉の林の中ですが、しばらく歩きますと作業道が尾根のコルを切り通ししている所にやってきます。ここが主尾根への取り付きとなります。

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「林道がありますが矢印の方向へ」 「植林帯を抜けて支尾根に取り付きます」

 この支尾根に取り付くと尾根はコナラなどに自然林で緑が多くなります。でも急な尾根なので結構きついものがありますが、積雪期に比べれば楽なものです。出発から20分ほどで竹呂山から南東に伸びる尾根に到着です。
 ここからはしばらくコナラなどの自然林の緩やかな尾根を歩きます。しばらく進むと植林帯が現れ、20分ほど歩くと竹呂山直下の急斜面にやってきます。この斜面しばらくは若い檜で、積雪期は1mほどの雪が積もっている上を歩くので檜の枝が邪魔になりとても大変なのですが、無雪期は枝が高く全く問題ありません。 

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「自然林の尾根」 「頂上手前の植林帯」

 ここから竹呂山頂上まではわずか10分ほどの登りで、すぐに頂上に到着。登山口に2台車が停まっていましたが、その先客が沢山頂上にいますので三角点は諦めていよいよ三室山方向に進みます。

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「頂上は多くの人で賑わっているのでパスする」 「竹呂山三角点(2008年9月)」

 無雪期にここから三室方向に進むのは私は初めてですが、OAPさんは竹呂山正規ルートを歩かれており、またやまあそさんは10年前に歩かれています。さてどんなルートか・・・
 西の斜面は檜の植林帯ですが、東の波賀町側は自然林の宝庫です。大きなぶななどが沢山あります。そんな尾根を緩やかに下っていくとコルに到着しました。竹呂山正規ルートの下山ポイントに到着です。

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「立派なぶな」 「竹呂山谷コースの下山ポイント」

 さてここからが本日のメインイベントです。さてさて、笹の状態はどんなものでしょうか?
 「すっごい激藪やで〜!」とやまあそさんは言っているが、下見で少し歩いているOAPさんは「笹も大分弱っているから何とかいけると思う・・・」という程度の予想です。
 しばらく檜の植林帯の中を歩いていると徐々に細くて低い笹がまばらに出てきました。これは藪とは言いません。
 しばらく歩くと大きな栃の木が現れました。やまあそさんが登ろうとしているが、そんなの無理に決まっています。サラサドウダンも廻りに咲いています。
 竹呂山正規ルートから外れて15分ほど歩き標高1120mまで登ってくるといよいよ徐々にチシマザサが現れてきましたが、まだ長袖をきるまでも無いような感じです。「10年前はこんなもんじゃなかった!これなら楽勝やで!!」とやまそさんは言っているが、小説にプロローグがあるように、これはホントに藪漕ぎのプロローグに過ぎませんでした・・・

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「大きな栃の木」 「まだ歩きやすいチシマザサ(まだ半袖)」

 歩くのに全く支障がないほどの藪を軽快に進んでいきます。ぶなやミズナラの尾根はとても最高です。このまま三室山まで歩ければなんら問題ないのですが・・・
 順調に歩いてポイント1198に到着。竹呂山で1缶空ける予定でしたがスルーしたのでここで喉を潤します。
 ここで3人は同じことを考えていたようで、黙って長袖を着はじめ軍手をはき始めます。いよいよか・・・
 少し下ると立ち枯れした大きなぶながあり、これを過ぎると前方に「とうせんぼ」するかのように太くて密集したチシマザサの壁が見えてきました。
 時刻は11時を少し過ぎたところ、藪を抜けるまでに何時間掛かるでしょうか。やまあそさんは1分1mと言っています。地形図を見ると三室山正規ルートに合流するまで800mほど。なんと13時間も掛かってしまいます。まあ半分としても6時間!このままでは5時に到着です。ほんまかいな???

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「この先に現実が迫っていた」 「いざ突入!!!」
(OAPさんの足しか見えなくなっている)

 とりあえずの目標は、積雪期ではトラバースしないといけない岩場です。標高で言えば1240m、距離でわずか200mほどですがどの程度時間が掛かるのでしょうか?
 藪に突入しますが、チシマザサのなんとしなりの強いことか・・・。しばらく先頭きって進んでいたやまあそさんが、「疲れたぁ〜!足より腕が〜!!」と言っている。そこで、先頭を交代します。
 チシマザサの密集は直立して進むことは出来ません。当然中腰です。歩きやすいところを探すため、笹が薄くなったところでしゃがみこんで先を睨みルートを決めて方向転換します。が、なかなか進みやすいところは無く、何とか歩きやすいところだと思いながら進んでいると「おい!TQF!もうちょっと歩きやすいとこは無いんかい!!!」と後から声がします。このセリフくらますでも聞いたなぁ・・・。やまあそさんは「これやこれ!藪漕ぎはこれやないと〜!!!」と言っています。
 でも、くらますよりは歩きやすい藪です。そのため余裕があるので、季節的にスズコの時期なので見渡しますと、なんと太いくて食べ応えのありそうなスズコが出ています。沢山クマが食べた後が有りますが、少し分けてもらってお酒の肴にしよう!そうそう、でもそこかしこに熊の糞があり、また寝床もありますのでここは熊の世界、我々人間が好き勝手にできるところではなさそうですので、ほんの少しだけにします。
 約1時間ほど登り標高1250mを越えたところでいったん激藪が終わり若くて背の低い笹に変わりました。ほっとして振り返ると竹呂山から歩いた尾根が良く見えました。

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「先頭を行くやまそさん」 「来た尾根を振りかえる二人」

 しばらくやせた笹薮の尾根を歩くと積雪期ではトラバースする岩場にやってきました。
 積雪期にここから下を見たことは無いのですが、雪の無い状態を見ればたいした斜面ではないのですが、雪があることを想像するととても降りることは不可能でしょう。
 ふと横を見るとベニドウダンが咲いていました。

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「ベニドウダン」 「岩場を振り返る」

 岩場から少し下ると今度は登り返しですが、先を見ると・・・
 楽チンの笹はここまで、再びチシマザサの壁が出てきました。さぁ、あと250mほどで三室山正規ルートに合流です。時刻は12時10分、何とか頑張れば13時までには頂上に到着できそうです。
 再び先頭をきって私が入ります。でも、この250mがどれだけ長く感じたか。ただひたすら中腰で、時々スズコを取って兵士のように進むこと30分、しゃがんで先を見ると明るい場所があります。明らかに今までとは違う明るさ。正規ルートに合流、激藪を脱出です。「出た〜!出たで〜!!」と思わず声が出る。二人も「どこ!どこや!」と言っている。
 竹呂山から2時間30分で縦走完了です。後は正規ルートを歩いて三室の頂上へ。整備された登山道の歩きやすいことか!ほんと高速道路です。
 12時42分、誰もいない三室山に到着。なんと、残念なことにガスって景色を見ることは出来ませんでした。

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「再び激藪」 「三室山正規ルートに合流」

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「高速道路の整備された登山道」 「三室山(1358m)に到着」

 とりあえず3人で完登を祝って乾杯です。やまそさんはなんとノンアルコールビールを持ってきていました。
 ここでやっとまともな休憩です。食後に福知山移動のたぬきさんと無線をしたりしながら疲れを取っていよいよ下山に掛かります。
 下山は正規ルートですからなんてことはありません。ところが、良く踏まれているのでドロドロになっています。今まで全く人が歩かない尾根でしたから土の上は歩きませんでしたのでびっくり!
 途中サラサドウダンがあったので見ていたら二人はさっさと降りていきます。少し遅れて下っていると、いつもの川井の集落が俯瞰できるところで二人が今日来た尾根を指差しながら話していました。とても良い光景です。

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「サラサドウダン」 「今日歩いたルートを見ている二人」

 ここから先は皆さんもご存知のルート。鎖場でへっぴり腰のやまあそさんを見て、後は途中通常のルートではなくて西に延びる尾根を使ってショートカットして下山完了。
 駐車地に14時20分に到着です。

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「鎖場」 「三室高原の登山口に到着」

 今日は、3人の念願がかなってとても充実した1日でした。
 藪はくらますの方が厚いと思います。そして行って来いですから大変です。それに比べれば今回のような縦走は楽でした。でも、10年前はもっと長かったでしょうから、それを一人で歩いたやまあそさんはすごいと思いました。
 今日歩いたトラックです。


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