涸沢

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レポート内容 2010年9月21日(月)
天    候 小雨

 朝5時頃目を覚まし、布団の中で耳を欹てていると雨と風の音がしています。昨日のNHKBSデータの天気予報では、今日の高山地方は午後から晴れるとのこと、その翌日からは雨予報でした。しかし、これは下界の天気予報、山の天気予報では有りません。きっと回復しないでしょう。
 1階の談話室にあるテレビを見に行く。そこで、これからは信州側となりますので、小屋のスタッフに長野県北部の天気予報を見せたいただけないかとお願いしたら、「ちょっと待ってください」と厨房の方へ。帰ってきて言った言葉は「高山でセットしているので出来ません」だってさ・・・。サービス悪!ちょっとリモコンで操作したら見れるのに、まぁ面倒くさいんだろう。登山者のことを考えていない小屋だと良くわかった。前に来たときも何か嫌なことがあってあまり印象良くなかったよな。次からこの小屋を利用するのは止めよう。利用してもテントにしよう。それか、涸沢小屋に行こう。
 7時、大坂のIさんが出発した。今日上高地に下山することにしたそうだ。
 暫く空と睨めっこしたが、一向に回復しそうにない。小屋の裏に回ってみると飛騨からの風はそこそこ強い。ラーメンを作ってお腹を膨らます。
 早朝奥穂高岳に向かった人が戻ってきた。風が強く梯子を上がったところで止めたそうだ。まぁこんな天気で頂上に行っても何も良いことはない。仕方がないだろう・・・
 8時、石川県のYさんが出発した。今日上高地に下山することにしたそうだ。
 決心をした。このまま待っていても天候は回復する見込みはない。もし少しよくなっても行けて南岳小屋まで。明日以降は雨、結局南岳新道を使って新穂高温泉に下るしかない。だから私も上高地に下ることにした。
 8時20分に小屋を出発してザイテンクラードを下る。二三歩小屋から下ると飛騨からの風は全く感じなくなった。
 下っていると登ってくる人がいる、「どうして?」と思ったが、涸沢に宿泊した人ならきっと「山はガスだが風も無いし行ってみよう・・・」となるだろう。
 下山途中、ナナカマドの赤い実が綺麗だった。

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「ガスに包まれた穂高山荘を出発」 「ナナカマドの実が綺麗だ」

 小屋を出発して50分で涸沢小屋と涸沢ヒュッテの分岐に到着。そういえば初めて由李子を連れて来たとき、小雨の中紅葉したナナカマドのトンネルを抜けて涸沢小屋に向かったっけ。今日は急いでいるので涸沢ヒュッテに向かう。
 パノラマコースを下りながらカールを見上げるが、ナナカマドは依然として青々としている。紅葉は遅いようだ。でも、高山植物の葉は黄色く色づいている。それがまだ慰めになる。もう2週間もすればナナカマドも紅くなるだろう。
 パノラマコースを下っていると左前方に小屋が見えてきた。しかも雪渓も見えるので今年は雪が多かったのだろう。そういえば、8月にここへ来た職場の同僚が、ザイテンクラードに雪が残っていて滑って困ったといっていたのを思い出す。パノラマコースの上にも雪が残っていて15mほどカチカチに凍った雪渓の上を歩くのは滑りそうで怖かった。

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「小屋とヒュッテの分岐」 「カールの紅葉はまだ早い」

 順調に下って涸沢ヒュッテに1時間10分で到着。04年に由李子を連れて来て以来6年振りだ。小屋を見ればずいぶんと広くなっている。トイレなんかも広くなって綺麗になっている。とりあえずトイレを済ませてヒュッテの売店で生ビールを1杯飲んですぐに出発する。
 涸沢から下っているとどんどん人が登ってくる。天気は悪いし、紅葉もまだだし、どうして?と思う。
 以前の私は天気に一喜一憂していた。「天気よ良くなれ!天気よ良くなれ!」と思いながら歩いていたものだ。でも、天気には勝てないことを悟ってからは、無理をせずその天気を楽しむようにした。このことで山の歩き方に幅が出来た。
 涸沢から丁度1時間で本谷橋に到着。水量が多く感じられる。

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「涸沢ヒュッテに到着」 「水量が多く感じられた横尾谷川」

 本谷橋を渡ればこの後は山道と同じでどんどんスピードアップが出来る。
 横尾11時20分、徳沢12時12分、明神12時55分に到着。ここまでくれば登山者は観光客に紛れてしまって少なくなってしまった。
 河童橋13時34分、バスターミナル13時38分に到着。奥穂山荘を出発して5時間20分で下山完了。この後新島々にバスで移動し、松電に乗って松本を経由し白馬の久保田荘で休養する。

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「横尾に到着」 「河童橋に到着」

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「梓川を振り返るが、大天井岳はガスの中だ・・・」

 当初計画した餓鬼岳までの縦走はあえなく悪天候で奥穂高岳で終了してしまいました。
 5泊6日の計画は半分以下の2泊3日。しかし行程の中身を見れば60%は達成できたと思いますので十分満足しました。続きはまた来年です。

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