朝日に染まる富士山と南アルプス

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槍ヶ岳山荘のテン場から

山 行 日 程 2011年9月14日(水)〜17日(土)
天   候 第1〜3日目  快晴
最終日      雨
同 行 者 単独

第3日目

 昨日は17時30分に槍の穂先に立ちました。しばらく頂上でゆっくりして山荘に降りたのは既に6時30分。日没の時間でした。それでも、ビールを一杯飲んで落ち着いてテントの受付をしてテントを張って寛いだ後寝たのは9時ごろだったでしょうか。
 早朝3時30分頃からテントを撤収する人がいました。こんなに早く起きてどこに行くのでしょうか?ゆっくりと寛ぎながら朝を待ちます。
 今の時期の日の出は5時20分ごろでしょうか。うとうとしたりしていると5時がやってきました。テントの外は寒く気温は8度ほどでしょうか。
 東の空が白んでくるのを待って、5時26分に日の出です。

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「日の出を待つ槍ヶ岳」 「日の出」

 日の出を見た後ゆっくりと朝食をとってテントを撤収。これまでの疲れが溜まっていないか心配だったが疲れは取れたようです。
 今日は東鎌尾根を下って大天荘でテントを張ります。行程は6時間20分の予定です。ゆっくり歩いて休憩を入れても8時間です。
 槍ヶ岳ともお別れです。誰も見ていませんでしたが、笠ヶ岳がとても綺麗に見えました。また北東を見れば、双六岳から水晶岳まで見えています。その後は薬師岳です。

 
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「テン場から笠ヶ岳」 「北東の山並み」

 無理をしてはいけないと思いゆっくりと撤収したので出発は大幅に遅れて7時50分になってしまいました。まずは西岳小屋を目指します。
 槍ヶ岳を左に見て東鎌尾根を東に進みます。槍ヶ岳山荘は人が多く水を買うのも待たなければならなかったので30分で到着するヒュッテ大槍で購入することにしました。
 これまで、西と南の尾根は歩いたことがありますが、今回、北と東の尾根を歩けて完全踏破です。でも東鎌尾根の出だしも結構険しい尾根です。歩きながら振り返ると昨日攀じた尾根が見え「ハサミ岩」もはっきりと見えています。
 しばらく歩くと北東に視界が開け、今日歩く稜線が見えています。大天井まで何と遠いのでしょうか・・・ 

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「ヒュッテ大槍への登山道」 「昨日攀じた尾根を振り返る」

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「正面左から燕岳、中央に大天井岳、右に東大天井岳、右端は横通岳」

 槍ヶ岳山荘から丁度コースタイムでヒュッテ大槍に到着。ここで水を1リットル購入、料金は¥200です。
 テラスから槍ヶ岳方面は絶景でした。これなら、槍ヶ岳の景色や槍から南岳の稜線の景色を楽しむのであれば槍ヶ岳山荘よりもこちらの方が宿泊するには良いかも知れません。(テン場はありませんが・・・)
 水を買ってすぐに出発すると高台があり独標から穂先までの北鎌尾根がよく見えました。 

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「ヒュッテ大槍に到着」 「ヒュッテのテラスから」

 ヒュッテから10分ほど歩くと前方に視界が開けて西岳までの尾根が目に入りました。しかし、途中が見えません。そう、水俣乗越に下るのですが、その標高は350mも下るのです。そして西岳小屋まで200mの登り返しです。
 少し進むと北の方向に視界が開けて眼下に高瀬ダムが見えました。目を正面に向ければ、針ノ木岳とスバリ岳、その稜線の先には白馬岳と鹿島槍ヶ岳が見えています。

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「西岳も遠い・・・(正面奥に常念岳)」 「後立山連峰が良く見えている」

 昭文社の地図では水俣乗越の手前に「長いハシゴ」「ハシゴ」と書いてあります。私はなんとなくツルンと滑りそうで「ハシゴ」は嫌いです。「どんなハシゴかなぁ?」と思いながら歩いていると突然絶壁にやってきました。目の前に下りのハシゴ。上りと下り、そりゃぁ下りの方が嫌に決まっています。でもそんなに長くはありませんのでこれくらいならそんなに嫌ではありません。でも、このハシゴから落ちたらずっと下まで落ちていくハシゴでした。
 これが「長いハシゴ」なら次のハシゴはきっと短いと安心しながら登山道を歩きます。日差しがきついですが、標高が下がるにつれて木々も出てきて木陰が出来て暑さをしのぐことが出来ます。
 先ほどのハシゴから10分ほど歩くと目の前に次のハシゴが出てきました。なんとそれはそれは長くて高いハシゴです。どうも地図は「長い」を付け間違えていたようです。しかし長い!高さは優に20mほどありそうです。しかも、頂上付近では山の形に沿って曲がっています。ハシゴの下に行ってみると降り口が見えません・・・


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「下りて左に進むハシゴ」
(落ちれば奈落の底へ)
「見るだけで恐ろしいハシゴ」

 高いハシゴをクリアしてしばらく登山道を歩いて高台に来たとき振り返ると秋空に綺麗な槍を見ることが出来ました。
 ハシゴから30分で水俣乗越に到着です。時刻は10時10分、コースタイム通りです。
 私は貧乏沢を下って北鎌沢出合まで行きましたが、他のルートは、高瀬ダムから入山するルートと後一つはここ水俣乗越を越えて天井沢を下るルートです。
 ここからのルートも考えたのですが、交通の便が悪いのと周回するルートを辿りたかったので距離は長いですが今回のルートを選択しました。
 2時間しか歩いていませんがちょっと休憩です。

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「秋空がとても清々しい」 「水俣乗越に到着」
(北鎌沢へはここを左へ)

 今日も結構日差しが強く暑く感じます。最低鞍部にベンチが有りますが日が差しているので木陰を見つけて休憩です。
 この乗越は槍沢に下ればババ平のテン場が近いので、このルートを使って槍ヶ岳に登る人も多く今日も数名とすれ違いました。
 2日間の行程がちょっとハードだったので疲れが出てきたようでなかなか腰を上げることが出来ませんでした。
 30分ほど休憩をして出発です。ここから200mの登りです。
 ヒュッテ大槍を出発して西岳を見たとき、水俣乗越から伸びる尾根のどこにルートがあるのか全く見当も付きませんでしたが、歩けばちゃんとルートがありました。途中振り返ると大パノラマでした。

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「南岳から槍ヶ岳」

 水俣乗越からのルートは結構急な登りで、正面に聳える山を見たらどこをどう登るのか不安になりました。
 登山道は結構急な登りで鎖場もあります。でも、ちゃんと整備されているのでそんなに危険ではありませんでした。
 登山道に従って登っていきながら振り返ると北鎌尾根が見えて、北鎌のコルから槍の穂先まではっきりと確認できました。

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「正面に西岳」(いったいどこが登山道?) 「鎖場を過ぎるとその先にはハシゴ」

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「北鎌のコルから槍の穂先まではっきりと見える」
(独標からは巻道を使わずあの稜線上を歩いた)

 水俣乗越から1時間30分で斜面の登りが終わり稜線に出ました。西岳の裾をトラバースすようにルートが付いていてその先にヒュッテ西岳が見えています。ちょっと遅れ気味です。
 稜線に出てから10分トラバースしてヒュッテ西岳に到着です。時刻12時20分です。
 小屋の前にはメニューの看板が立っていて「牛乳」「アイスクリーム」「トマト「COFFEE」と書いてありました。トマト(¥300)を食べました。
 15分ほど昼食休憩して小屋にザックをデポして西岳に登ってきました。ところが何を思ったのか西岳の標識を写真に納めて下りてしまいました。後で考えれば槍の絶景を見ることが出来たはずです。何という失態・・・

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「稜線に出ると小屋が見えた」 「西岳頂上」

 ヒュッテに戻って大天荘向けて出発です。時刻は13時20分、コースタイムは3時間10分なので今日も到着は17時頃になりそうです。
 喜作新道はそのルートが殆ど稜線上にあるので景色を楽しみながら歩くのにはとても良いコースです。
 左を見れば北鎌尾根がその向こうには裏銀座の山並みが見えています。右を見れば大天井から常念の山並みが一望ですが、もう少し首を南に向ければ遥か奥穂高岳が見え涸沢カールも見えています。
 順調に喜作新道を北に進んで大天井岳も近くになってきました。

 
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「穂高連峰と涸沢カール」 「喜作新道の向こうに大天井岳」

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「北鎌尾根の向こうに裏銀座の山並み」

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「左から大天井岳、東天井岳、横道岳、常念乗越、常念岳」

 山並みを楽しみながら歩いたのでちょっとペースが落ちています。
 ヒュッテから2時間30分ほどでビックリ平のところまでやってきました。左下の天井沢を見るとテントを張った北鎌沢の出合が見えています。こう見れば北鎌沢右俣は北鎌のコルまで一直線に伸びていることがよく判ります。
 そしてヒュッテから歩くこと2時間で貧乏沢入り口に到着。14日の13時40分にここを下って本日16日15時26分に戻ってきました。

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「右端の沢が北鎌沢右俣」
(コルまで一直線に伸びている)
「貧乏沢入り口に戻る」

 ここまで戻ってくれば大天井ヒュッテは直ぐそこ30分で到着です。
 小屋に入って缶チューハイで喉を潤しながら小池さんと少し歓談しました。すると
 「今日は泊まりですね?」
 「いえ、テント泊まりなので大天荘へ・・・」
 「え〜!そんなこと言わないで泊まってくださいよ!」
 「う〜ん・・・」
 「夕食はトンカツですよ!」
 「じゃ1泊夕食で!」
 となりました。これが幸いするとは夢にも思いませんでした。
 そう、台風が2つも発生してその影響で風雨がやってきました。

 
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「大天井っヒュッテに戻ってきた」 「とても美味しかった夕飯」

 何とか無事にヒュッテまで戻ってこれました。
 小池さんに勧められて小屋泊りとしましたが、美味しいご飯に暖かい布団で寝られる心地よさ、小屋の有りがたさをヒシヒシと感じました。


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