養父市 蘇武岳

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山 行 日 程 2012年7月19日(日)
天  候 晴れ
同 行 者 やまあそさん

 いつ夏になるのだろうかと思っていたら突然やってきた感じがします。
 その暑い最中、土日に休みは暑さを避けて屋中で過ごすのが常識なのですが、非常識な人から山へのお誘いが有りました。蘇武の沢登りをすると言う。
 宍粟の揖保川の支流で泳ぎまくっていた田舎者の私は、蘇武の水の冷たさを想像してにっこりしましたが、やっぱり山を登ると言う。但馬と言えどもこのくそ暑いのに馬鹿かと思うがついつい釣られて同行してしまいました。
 国道9号線のいつものところに合流して万場スキー場へと向かいます。話によるとたぬきさん夫婦は1時間も前に先行しているそうです。
 スキー場の管理道路を進みアスファルトが切れて少し進むと黒い車が停まっています。
 たぬきさんの車の側に駐車し、準備を整えて8時50分に出発です。

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「万場スキー場へ向かう」 「目的の谷の手前のカーブに駐車」

 私は連れて行ってもらうので当然予習はしてません。予習していると思っていたのにやまあそさんは地図を準備しただけで確実なルートを知らないと言います。まぁ一度予定のコースに乗れば後は判りますが、いかんせん取り付きが判らないのは難点です。
 やまあそさんが読まれたふぉれすとさんと矢問さんのレポートの記憶からそれらしき林道に入るものの谷から外れるのでリターン。
 管理道路を少し歩くとそれらしき林道があり「ここや!」と言うやまあそさんを信じて歩くが途中で道は途絶えてしまう。右斜面を見れば道が有りそう、登ってみるとやっと正解にたどり着きました。

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「間違って入った二つ目の道」 「道の終点から10mほど斜面を登る」

 道は明瞭で少し下の沢に沿って植林の中を登って行きます。
 歩いていると沢が近くなって沢沿いに進んでいきますと目の前にトチの木が見えてきました。分岐に到着です。

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「沢沿いの道を進みます」 「トチの木から左へ進む」

 この分岐で左に尾根がありますのでそちらの方向に進みます。
 尾根の端部は急なので尾根の左の谷を少し詰めて適当な場所から尾根に取り付きました。でも、尾根に乗ったものの汗かきの二人は既にここでびしょびしょです。この先どうなることやら・・・
 尾根に乗ったものの傾斜は急で二人とも喘ぎながら登っていきます。
 暫く登るとブナがちらほら見えてきたかと思うと目の前に奇怪なブナの出現に二人とも「なんじゃこりゃ!」
 このブナを『あがりこぶな』と言うそうです。ネットで調べると『アガリコ』とはギリシャ語で『手の手術』を意味するそうで、この奇怪な形になった理由は、昔炭焼き用の木を伐採する時に根株を殺さないように伐ったらしく、そのため伐口が治癒組織を形成してコブのように発達したそうです。そして、そこから出た芽を成木にして大きくなれば伐採。このことを何度も繰り返した結果このような形なってしまったそうです。そういえば、途中結構炭焼窯の跡がありました。
 暫く登っていると更に大きなあがりこぶなが出現!

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「緑の中の急な尾根を登る」 「大きなあがりこぶな」

 とても良いブナの尾根ですが、なんと急な斜面なのでしょうか。二人とも汗をダラダラ垂らしながら主尾根のP1007を目指します。でも、いかんせん今日は暑い!
 尾根に取り付いて50分ほど登ると杉の植林帯となりようやく傾斜が緩くなり、左の尾根と合流しました。

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「ブナの急な尾根をひたすら登る」 「穏やかになった尾根」

 穏やかな尾根を登っていると目の前に杉の大木が出現、なんと太い幹でしょう。でも幹は太いのにそれに見合った背丈でないのは、雪の重みで枝が折れてしまうからだと思います。いったい何年前からここに立って麓の神鍋高原を見おろしているのでしょうか。
 大杉から暫く登るとP1007に到着、時刻は10時55分。少し早いですが昼食とすることにしました。
 P1007から少し戻って万場スキー場のトップを見下ろ洲場所で食事をすることにしました。やまあそさんが無線でたぬきさんをコールするとちょうど二人はそこにあるベンチで食事をされていました。

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「杉の大木」 「神鍋高原を俯瞰する」

 30分ほどの休憩をして出発です。P1007からは蘇武岳へと続く尾根を歩きます。
 尾根のアップダウンはそんなにありませんが、やはり今日は暑かったせいか結構グロッキー気味でちょっとした登りにヘロヘロです。
 そんな中、まぁ順調に歩いていると目の前に聳え立つP997が近づいてきました。忠実に尾根を歩こうと先行していると「林道に降りよ・・・」と背後から元気のない声。ここに来る途中、妙見蘇武林道がちらほら目に入っていましたから無理もありません。仕方なく同意して林道に降り立ちました。
 林道のアスファルトはじりじりと暑いものの一定の角度で登っていくので結構楽でした。

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「P997を巻いて林道へ」 「アスファルトは暑かった・・・」

 林道を20分ほど歩くと蘇武岳登山口に到着です。ここから頂上までは僅か5分で到着です。時刻は12時11分。
 頂上にはほんの少し前に到着した4人組の男性が食事を始めるところでした。景色は残念ながらガスが沸いていて全く見えませんでした。

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「蘇武岳登山口に到着」 「頂上には不審物が」

 これから後のことを考えると急がなければならないので頂上からとっととお別れ。これからは名色スキー場からの正規ルートを辿って行きます。何年ぶりでしょうか?
 歩きながらこんなに綺麗な踏み跡だったかとビックリしました。自宅に帰り調べてみると05年に名色スキー場から登り頂上で一泊しています。そのころはまだ笹が登山道を塞ぐような感じだったと思いますが全く笹がなくなっています。やまあそさんは昔マウンテンバイクで下られたことがあるそうです。が、今ではとても綺麗なトラックとなってるのにこれまたビックリされていました。
 先ほど林道を歩いてしまいましたが、良くよく考えると尾根を辿るとこのルートに合流するわけで、P997を巻いた部分だけが尾根を歩かなかったことに気づき林道を歩いた判断は正解でした。
 何の苦も無く正規ルートを順調に下って登山口に到着です。さてここから左(北側)の谷に入っていきます。

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「踏み固められて綺麗になった正規ルート」 「名色登山口に到着」

 谷に入るとゴミが沢山散らばっており残念な状況です。そこを過ぎると広い平地のような場所となり方向を間違えそうになりますが、下っていくと谷は狭まりました。
 今回の下山ルートは、たぬきさんが以前歩かれたルートを辿るとのことで谷を下っていくと右の尾根に乗る古い踏み跡があるそうです。
 何処からその踏み跡が始まるのかと注意して下って行きますが見当たりません。しかし、谷は狭まって来るのでふと右上を見ると道があるように見えるのでよじ登るとありました道が。 

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「谷を下ると沢も出てきた」 「なんと道は頭の上だった」

 ここからは明瞭な道が続きました。そしてふと見ると赤い看板が目に入りました。『蘇武岳へ19』と有ります。このルートは昔の蘇武岳の登山道だったのです!
 明瞭な登山道を下っていくと尾根に乗りました。ところがこれまで明瞭だった旧登山道が植林帯に入るや否や全く判らなくなってしまいました。

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「蘇武岳へのポイント標識」 「明瞭な旧登山道を下っていくが・・・」

 尾根を下るしかないので植林帯の中を下っていくと大きな円るい物が見えてきました。やまあそさんによるとこれは井戸になっていてその水位を観測し災害防止しているそうです。
 その井戸の出現と林道の出現が同時でした。
 その林道を地形図に沿って下ろうとしたところなんと標識を発見!

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「治山事業兵庫県とプレートのある井戸」 「旧登山道を示す標識」

 標識を後にして林道を歩いているとはっきりとした道が草木で覆われ始め不明瞭になってきました。地形を確認しながら下っているとケルンが見つかりました。
 このケルンは今から51年前、昭和36年2月に23歳と24歳の青年が妙見山蘇武岳スキーツアーの途中、この地で遭難したそうです。現在テレマークスキーでスキーツアーをするようになった私は、当時の装備が充実していなかったと思うので、現在の装備であれば遭難しなかったと思いました。しかも、厳冬期の2月に決行するのですから事前調査や準備は万全だったと思いますが何が原因だったのでしょうか。あと少しで麓なのに・・・
 ケルンに手を合わせ下山にかかります。
 不明瞭だった林道も下っていくうちに明確になりました。

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「ケルン」 「道も明確になりました」

 順調に下っていると左側に竹藪が出てきたかと思うと竹が沢山倒れて道を塞いでいました。この後のルートを聞くとこの道を使ってゲレンデ下まで下り駐車地に戻ると地図を見ながらやまあそさんが言います。なんと遠回り!
 良く見ればこの竹薮を突っ切って横切れば大幅なショートカットになります。竹藪なので行き詰ることは絶対にありませんので突入することにします。
 竹薮を抜けると再び植林帯に入り目の前に沢が出てきました。沢を渡って進むと万場スキー場のゲレンデに到着です。

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「孟宗竹の竹薮を抜ける」 「ゲレンデに到着」

今日はことのほか暑く脱水症状になりかけてしまい、あわや二人は行き倒れそうになりましたが何とか歩き通せて良かったと思っています。
 でも次回は春先か秋に来よう・・・
 やまあそさん、有難うございました。

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