黒部五郎岳

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山 行 日 程 2013年8月7日(水)〜12日(月)
天  候 晴れ(10日のみガス多し)
同 行 者 由李子

第3日目

 コバイケイソウが満開のお花畑のテン場で一夜を明かして、今日は黒部五郎岳、北ノ股岳を経て薬師峠キャンプ場まで約7時間30分の行程です。
 朝食を済ませテントを撤収して準備万端。しかし、黒部五郎小屋の周りはガスに覆われており、空を見上げるとかすかに見える青空に好天を期待して丁度6時に出発です。
 黒部五郎岳のカールコースを登るのは3度目で、ルートも判っているので安心です。しばらくはシラビソやダケカンバの林の中を登っていきます。カールの雪解け水は豊富で、ここでも雪が多かったことをうかがわせていました。
 20分ほど歩くと樹林帯を抜け前方の視界が開けました。残念ながら黒部五郎岳の頂はガスの中にです。

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「ガスがうっすらと立ち込める中を出発」 「林を抜けると前方に黒部五郎岳が見えるはずですが・・・」

 天気が回復するのを願いながらゴーロな登山道を登っていますと、左側の斜面が真っ白なのに気付きました。見ればコバイケイソウの大群落です。朝日に照らされていないのが残念ですがとても美しい景色でした。
 登山道の周りににはチングルマやコイワカガミなどが咲いています。その登山道を歩いていると背後から朝日が出てきて黒部五郎に掛かっているガスも取れそうな雰囲気になりました。

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「一面コバイケイソウのお花畑」 「朝日が出てきてガスが晴れそう」

 花を楽しみながらカールの裾に到着するとガスはすっかり取れて雄大なカールを抱えた黒部五郎岳が聳えていました。

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「ガスが晴れて雄大な黒部五郎岳が見れた」

 私たちに覆い被さるように聳える黒部五郎岳の頂を見ながら、また、雪解け水の流れる音を聴きながら登っていきます。
 冷たくて美味しいカールの水を汲もうと思って小屋では水を汲まずに来ました。カールの雪解け水は冷たくさわやかに喉を過ぎていき、少し火照った体を冷ましてくれました。これからの長時間の歩行のためにたっぷり水を補給しました。
 カールを横切るといよいよ稜線への登りとなります。その稜線直下の斜面が一面コバイケイソウで埋め尽くされています。今年はコバイケイソウの当たり年ですが、この黒部五郎岳のコバイケイソウを見ることが出来てとても幸運です。

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「カールを見上げる。雪渓が大きい!」 「稜線直下の斜面は一面コバイケイソウ」

 左に黒部五郎岳の頂を見て、右にコバイケイソウの大群落を見て登るので本来ならば結構きついこの登りもなんとかクリアし黒部五郎岳の分岐に到着。時刻は丁度8時、小屋から2時間で登ってきました。
 この稜線から北を見れば北ノ俣岳や薬師岳が見えるのですが、どちらもガスを被っています。せっかくなので分岐にザックをデポして黒部五郎岳をピストンすることにしました。
 黒部五郎岳の頂には8時15分に到着、するとご褒美か西の山々はガスに覆われていますが北の方向の山々に掛かっていたガスが取れてきています。
 今日の行程はまだまだたっぷりとあるので黒部五郎岳を早々と下山します。

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「稜線からカールを俯瞰する」

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「稜線への登りの途中から」 「薬師岳のガスが取れはじめた」

 分岐に戻って北ノ俣岳に向けて出発です。ここからは私も由李子も未知の世界、どんなルートでどんな景色を見ることが出来るのでしょうか?
 北ノ俣岳に向かうこれからのルートを見ればど〜んと下っていて(それも相当)びっくりです。
 ハイマツの中のザレたつづら折れの登山道を長くながく下りなのに疲れるほど下っていって、下りきってしまうとあとはアップダウンの無い穏かな稜線歩きとなります。

 
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「分岐から北ノ俣岳方面を俯瞰する」 「黒部五郎の北斜面を下りきると穏かな稜線」

 分岐からおよそ1時間で中俣乗越手前のP2578の巻道にやってきました。今回の黒部五郎岳から太郎平小屋までのルートは岐阜県と富山県を結ぶ縦走ルートで、しかもエスケイプルートがありません。ですから利便性が悪いので人は少ないだろうと思っていましたが、この巻道の休憩場所は多くの人で賑わっているので大変驚きました。
 朝食が早かったのでここで昼食をとることにして少し休憩。
 霞みが少し強いものの薬師岳、赤牛岳、水晶岳が見えています。

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「ハイマツの中を歩きます」 「P2578から黒部五郎を振り返る」
(相当下っていることに気付く!)

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「左からガスの薬師岳、尾根の向こうに立山、赤牛岳、水晶岳、祖父岳、鷲羽岳、手前の丘陵は雲ノ平」

 30分ほどの休憩を終えて出発です。休憩の間に北ノ俣岳に被さっていたガスもずいぶんと薄くなりあと少しで綺麗に見えそうです。
 中俣乗越まで下って赤木岳に少し登り返しますと穏かな稜線歩きとなって景色を楽しむことが出来ます。

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「中俣乗越から登り返すとガスが晴れて薬師岳がスッキリと見えた」

 ここの稜線歩きは山の位置が刻々と変わるので、同じ山ではあるけれども見る角度が違うので景色も全く違っており飽きることが無いのが嬉しいです。
 小屋を出発して6時間近くになってようやく北ノ俣岳の頂が真近に見えてきました。そして丁度12時に北ノ俣岳到着です。天気は快晴となりとてもすばらしい景色です。

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「ずっと薬師岳を見ながら歩く」 「北ノ俣岳に到着」

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「左から薬師岳、奥に赤牛岳、水晶岳(赤牛岳の左後方に針ノ木岳と蓮華岳)」

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「左から鷲羽岳、奥に常念岳、三俣蓮華岳、双六岳、奥に槍ヶ岳、黒部五郎岳、右奥に笠ヶ岳」
大パノラマ

 今日の宿泊地の薬師岳キャンプ場までここから約2時間掛かります。今日は金曜日なのできっとテント泊の登山者も多いと思うので先を急ぎます。
 北ノ俣岳を出発しようとして富山県側を見ると有峰湖を俯瞰することが出来ました。由李子が「歩いている人が見えるよ!」と言っています。
 北ノ俣岳からほんの少し歩くと木道が敷設してありました。

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「有峰湖を俯瞰する。中央稜線は神岡新道」 「木道の稜線歩き」

 太郎平小屋に向かう稜線はハクサンイチゲが豊富で綺麗なお花畑が広がっていてとても良い稜線歩きです。
 北ノ俣岳から穏かな稜線を下ってP2576を通過すると太郎平小屋が見えました。直ぐそこに見えますがまだまだ時間は掛かりそうです。

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「ハクサンイチゲが沢山咲き誇る登山道」 「P2576を過ぎると太郎平小屋が見えた」

 P2576を過ぎて下っていくと木道の周辺が様変わりしてきました。昔の地道の登山道が大きく流されていて相当荒れています。
 順調に進んでいると由李子が急に立ち止まりました。どうしたのかと思っていると「太郎山に行く」といいます。木道が分岐していて太郎山の標識が木道に置いてありました。分岐からほんの少しで太郎山に到着。景色はそんなによくはなく三角点をゲットして戻ります。
 木道に戻って太郎平小屋を目指し13時40分に太郎平小屋に到着です。

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「登山道は相当荒れている」 「太郎平小屋に到着」

 とりあえず薬師峠に向かう前にビールで乾杯して少しゆっくりと寛ぎました。
 太郎平小屋の小屋前はとても広く相当数のテントが張れると思いますが、ここはキャンプ指定地ではないのが残念です。というのもキャンプして位置は小屋から20分ほどの場所なので行ってしまうと買出しが大変です。
 『山登りを楽しもう!』のmk&kokoさんのHPでテン場に売店があることを知っていましたが、はてさて何を売っているのでしょうか?
 テン場には続々と人が到着するのでテン場を確保するため出発です。テン場には14時30分に到着、結構埋まってはいましたが何とか平らで石の無い場所を確保してテントを設営。ゆっくりと寛ぎました。
 このあと続々とテント泊の登山者がやってきて、斜面のきついところや石でごつごつした場所も殆ど埋まってしまいました。
 ちなみにテン場の売店のアルコール類はモルツだけで、スナック菓子などは一切無しでした・・・

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「正面にニセ薬師と東南稜」 「至福の時間」


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